ボージョレ・ヌーヴォー

フランスワイン雑学

ワイン会では、11月中旬頃になると、その年のワインの味を確かめて頂く為に、ボージョレ・ヌーヴォーを提供し、多くの参加者様に喜んで頂いております。日本では「解禁しました」を毎年目にするようになり、生活に定着してきていますが、今回はそんなボージョレ・ヌーヴォーについてのあれこれを書いていきたいと思います。

ボージョレ・ヌーヴォーの始まり

ボージョレ・ヌーヴォーのボージョレとは地区の名前で、ヌーヴォーとは「新しい」を意味しています。つまりボージョレ地区の新しいワインのことです。ボージョレ・ヌーヴォーはそもそも、地元の農家の人々が収穫を祝うために作ったお酒が始まりで、同時に、その年のブドウの出来栄えをチェックすることが目的でした。

ボージョレ・ヌーヴォーの作り方

ボージョレ・ヌーヴォーは、9月頃に収穫されたブドウを、わずか2ヶ月間で仕込みます。一般的に、短期間で仕込むため、「マセラシオン・カルボニック」という醸造法を使用します。通常ワインは、破砕して発酵させて作るのですが、この方法では、収穫したブドウを、そのままステンレスタンクに詰め込んでいきます。そしてタンクの中に二酸化炭素を注入して、数日間置いておくと、ブドウ自身が細胞内発酵を起こして内側から粉砕していきます。濃いブドウジュース色になったところで、皮と種を取り除き、白ワインのように低温発酵させます。これが、一般的な「マセラシオン・カルボニック」ですが、ボジョレーでは、伝統的に、縦型の大きなステンレスタンクにブドウを上からどんどん入れていくことで、下のブドウが重みで潰れ、果汁が流れ出て自然に発酵が始まり、二酸化炭素を発生させる方法を使っています。

『ボージョレ・ヌーボーの「ボージョレ」は愛の味だ』 ヴィクトル・ユーゴー (Victor Hugo)

ボジョレー・ヌーヴォーは11月の第3木曜日、フランスと同じ日に日本でも解禁されるため、日本でもフランスと同じ日にワインを楽しむことができます。ボージョレ・ヌーボーはブドウ品種ガメイで作られることが多くの柔らかくフルーティーな味わいが、人々に愛されるています。「レ・ミゼラブル」作者、ヴィクトル・ユーゴーが『ボージョレ・ヌーボーの「ボージョレ」は愛の味だ』 と表現しているように、初めて試す人も、毎年楽しみにしている人も、そのフレッシュで愛らしい味に心を奪われることでしょう。

毎年待ち望まれるワインイベント

ボージョレ・ヌーヴォーは、ワイン愛好家にとって、世界中で毎年待ち望まれるワインのイベントです。ワイン会でも、ボージョレ・ヌーヴォーは毎年出されて、参加者様に楽しみにして頂いておりますが、その他にも季節のイベントに応じたワインを提供しております。是非季節や歴史と寄り添ってきたワインをお楽しみ下さい。

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